高配当の大型米国株銘柄(ADR含む)まとめ
高配当の大型米国株銘柄(ADR含む)
一般的に長期投資による資産増加の要因は、インカムゲイン(配当)による収入が3割を占めると言われています。
投資方法にもよりますが、大きくいうと、配当を支払う企業を選択肢から排除する行為は、将来のトータルリターンを下げることになりかねません。
そこで、株主還元意識の高い高配当企業を探すことになるわけですが、高配当を支払い続けるためには条件があります。
・継続的で安定した事業収益
・競争が相手が少ない
・不況に耐性がある
これらの条件は、企業が株主に高い配当を支払うために必要です。どれか1つでも穴が開くと、そこから燃料漏れを起こし、理想通りに資産を株主まで循環させることができなくなります。
上記の条件に当てはまる企業は、以下のセクターに多く含まれます。
・公共事業セクター
・電気通信セクター
・エネルギーセクター
この3つのセクターについては、上述した条件に合う傾向があります。細かく言えば、エネルギーセクターの原油価格リスクなどはありますが、基本的にはこの3つになるかと思います。
上記セクターの中から、いくつか代表的な株の配当利回りを確認してみましょう。
公共事業
電気通信
銘柄 | PER | 利回り |
---|---|---|
AT&T(T) | 18倍 | 5.0% |
ベライゾン(VZ) | 13倍 | 4.7% |
エネルギー
銘柄 | PER | 利回り |
---|---|---|
エクソン・モービル(XOM) | 29倍 | 3.9% |
シュブロン(CVX) | 38倍 | 3.6% |
ロイヤルダッチシェル(RDS) | 32倍 | 6.0% |
近年のS&P500指数の平均利回りが2.0%であることを考えると、どれも圧倒的な高配当です。重要なことに、これらの株式は不況下においても配当を維持してきました。
こういった優良高配当銘柄に投資することで、より多くのインカムゲイン収入を長期に渡って手に入れることができます。
優良な高配当株式は、上述した3つのセクターにだけ存在するわけではありません。
上述した条件には完全に合致しないものの、他のセクターでも個別株で見れば、条件を満たした優良株は存在します。
例えば、ヘルスケア・生活必需品を扱う企業の中に存在します。これらの企業は、その事業の特性から常に市場で激しい競争を繰り広げています。
そのため、公共事業・電気通信・エネルギーの株式ほど安定しない傾向があるものの、中には絶対的なブランド力と長期事業継続による顧客からの信頼性により、圧倒的なシェアを有し、安定した収益を上げている企業も存在します。
この記事では、比較的(同セクター内もしくはS&P500の平均利回り)高配当で、かつ長期事業継続(30年以上)を達成している大型(一部、中型を含む)の米国株(ADR含む)を一覧表にしています。また、各銘柄はセクター別にまとめています。
金融セクター
銘柄 | 事業 | 創業 | PER | 利回り |
---|---|---|---|---|
ウェストパック・バンキング (WBK) |
オーストラリアの大手銀行。 創業は1817年でオーストラリア最古の銀行で、現在は4大銀行の一つです。ニュージーランドでも大手銀行の一角を占めます。 個人・企業向け銀行業務、投資銀行業務、富裕層向け資産運用を中心に広範な銀行・金融サービスを提供しています。オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸国を中心に事業を展開しています。 |
1817年 | 14.0倍 | 5.5% |
メットライフ (MET) |
米国内外で保険商品と金融サービスを提供しています。 個人向けに、従来・ユニバーサル型生命保険、歯科保険、所得補償保険、介護保険、変額・定額年金保険、信用保険、自動車保険、住宅保険、小売銀行、財務アドバイス、金融商品仲介等を提供しています。 また、企業や組織・団体向けに、団体生命保険、所得補償保険、積立型・投資型年金商品、確定拠出型年金制度向けにラップ口座を提供しています。 |
1863年 | 40.5倍 | 3.1% |
ウェルズファーゴ (WFC) |
米国の大手銀行持株会社。 小口金融、商業銀行、企業向け銀行業務に加え、住宅ローン、自動車ローン、クレジットカード、設備リース、農業金融、商業金融、不動産金融のほか、証券仲介、投資銀行業務、保険代理販売、信託、資産運用、住宅債権回収、ベンチャー投資などの金融サービスを全米各地で提供しています。 |
1852年 | 13.7倍 | 2.8% |
BB&T (BBT) |
米国の銀行・金融持株会社。 主要子会社のブランチ・バンキング・アンド・トラストを通じて個人、中小企業、政府機関を対象に小口銀行と商業銀行業務を行っています。 ノースカロライナ、バージニア、フロリダ、ジョージア、メリーランド、サウスカロライナ、アラバマ、ケンタッキー、ウェストバージニア、テネシー、テキサスの各州とワシントンDCで事業を展開しています。 |
1872年 | 17.8倍 | 2.8% |
Tロウ・プライス・グループ (TROW) |
米国の金融サービス持株会社。 米国内の個人投資家や確定拠出型年金制度(401Kプラン)、また、米国内外の機関投資家にTロウ・プライス投資信託を中心に米国内外株式、債券、マネーマーケットファンド、その他投資商品への投資アドバイス、投資信託代行業務、401K口座管理、金融商品仲介、預金口座、信託業務などのサービスを提供しています。 |
1937年 | 15.8倍 | 2.5% |
金融サービスは不景気に耐性がないため、株価と配当でダブル損害を被る危険があります。そのため、長期投資を行うならウェルズファーゴなどの保守的な運営に定評のある企業を見極める必要があります。
基本的には、不景気から好景気に転換したタイミングで買付し、その後売却するという中期投資が最も適しています。
ヘルスケアセクター
銘柄 | 事業 | 創業 | PER | 利回り |
---|---|---|---|---|
ファイザー (PFE) |
米国大手医薬品メーカー。 循環器系、中枢神経系、鎮痛・抗炎症系、筋骨格系、感染症、泌尿器系、眼科系、ガン、内分泌系、ワクチンの薬剤を開発、製造、販売しています。 |
1849年 | 26.3倍 | 3.6% |
メルク (MRK) |
米国の医薬品大手。 医薬品、ワクチン、動物用医薬品、コンシューマーケア製品の発見、開発、製造、販売を行っています。 循環器・糖尿病、がん、骨・呼吸器、皮膚科・眼科、感染症、中枢神経、女性疾患の分野でブランドを展開しています。 また、ペット用ワクチンや予防薬を提供しています。抗ヒスタミン剤「クラリトン」や便秘薬「ミララックス」などを扱っています。 |
1668年 | 34.9倍 | 2.9% |
ジョンソン&ジョンソン (JNJ) |
医療・ヘルスケア製品を提供する米国の持株会社。 事業部門は、消費者関連、医薬品、医療機器・診断で構成されています。 目薬、鎮痛剤、胃腸薬などの一般用医薬品や栄養補助食品、抗感染、精神疾患、心循環器などの治療薬を製造、販売。 また、病院で使用される外科手術製品・臨床検査機器・診断薬を扱っています。 |
1886年 | 22.4倍 | 2.5% |
ブリストル・マイヤーズ (BMY) |
米国大手の生物医薬品メーカー。 主要製品は抗血小板剤「プラビックス」、高血圧・糖尿病性腎症治療薬「アバプロ」、HIV治療薬「レイアタッツ」、B型肝炎治療薬「バラクルード」、骨髄性白血病治療薬「スプリセル」、抗精神薬「エビリファイ」、大腸がん治療薬「アービタックス」などがあります。 米国、欧州、メキシコ、日本、中国で製造しています。 |
1887年 | 23.7倍 | 2.4% |
アムジェン (AMGN) |
バイオ医薬品メーカーで、高度な細胞生物学と分子生物学に基づく治療薬の開発、製造、販売を展開しています。 特にがん、腎臓病、炎症、腫瘍学の分野での治療薬の開発に注力、製品は診療所、透析センター、病院に販売しています。 主要製品は、がん化学療法中の患者や透析患者向けの貧血症治療剤「アラネスプ」、白血球減少症治療剤「ニューラスタ」などがあります。 |
1980年 | 16.9倍 | 2.5% |
イーライ・リリー・アンド (LLY) |
米国の大手医薬品企業。 研究開発に焦点を置き、主要薬品名は抗がん剤「アリムタ」、糖尿病治療薬「ヒューマログ」、勃起障害治療薬「シアリス」、骨粗しょう症治療薬「フォーテオ」、抗うつ薬「サインバルタ」、多動性障害治療薬「ストラテラ」などがあります。 エランコ・アニマル・ヘルス部門は動物用医薬品を扱っています。 |
1876年 | 37.5倍 | 2.4% |
メドトロニック (MDT) |
医療器具メーカー。 事業部門は心臓・血管、回復治療、糖尿病。 主に不整脈、心臓血管疾患、神経障害、脊髄・筋骨格疾患、泌尿器系障害、消化器疾患、糖尿病、耳鼻咽喉疾患の診断や治療用のペースメーカー、植込み型除細動器、ステント、インスリンポンプ、電気刺激装置、手術器具などの各種医療機器を開発、製造、販売しています。 |
1949年 | 26.9倍 | 2.3% |
ヘルスケアに投資する場合、できればETFではなく上記のような個別銘柄を複数選んで投資する方が好ましいと言思われます。
大きな理由として配当利回りが挙げられます。例えば、米国のヘルスケア銘柄350株に分散投資できるバンガードのVHTの場合、配当利回りは1.4%とS&P500の配当利回り2.0%を大きく下回ります。
仮に、一覧表にあるような10銘柄全てに分散投資すれば、手間こそかかるものの、平均で2.5%以上の利回りが期待できます。
VHTのポートフォリオは、大型株で80%、中型株も含めると90%、上位10銘柄の占める割合は45%となっています。
また、VHT上位10銘柄のうち、一覧表に含まれる企業の比率は以下の通りです。
・ジョンソン&ジョンソン:10%
・ファイザー:5.7%
・メルク:5%
・アムジェン:3.6%
・メドトロニック:3.4%
・アッヴィ:3.3%
・ブリストル・マイヤーズ:2.6%
合計 33.6%
インデックス指数というのは、分散性に優れているのは確かですが、ファンダメンタルズではなく時価総額が組み入れの採用基準になるため、パフォーマンスの悪い銘柄が含まれていることも否定できません。
一覧表にある企業は時価総額が大きく、優秀なパフォーマーが多く含まれています。時価総額上位の企業で、さらに比較的優秀な銘柄でインデックス指数の3割をカバーしていれば十分と言えるでしょう。
ただし、個人で投資する場合、1つのセクターで10銘柄は多すぎるので、せめて2〜3銘柄に絞りたいところです。その場合、より高配当な銘柄を組み合わせれば、インデックス指数との利回りの差はさらに開くことになります。
公共事業セクター
銘柄 | 事業 | 創業 | PER | 利回り |
---|---|---|---|---|
ザ・サザン (SO) |
米国の公益事業持株会社。 子会社を通じて、アラバマ、ジョージア、フロリダ、ミシシッピ州で電力事業を展開し、発電所の建設、買収、管理、電力卸売事業を行っています。 原子力発電所、水力発電所、化石燃料発電所、複合サイクル・コジェネレーション発電所を所有、運営しています。 また、南東部でデジタル無線通信サービスと光ファイバー回線の卸売事業を展開しています。 |
1945年 | 81.6倍 | 4.7% |
デューク・エナジー (DUK) |
米国大手の電力・エネルギー会社。 米国電力・ガス部門はノースカロライナ、サウスカロライナ、オハイオ、インディアナ、ケンタッキーの各州で電力事業を行い、天然ガスの輸送と販売を手掛けています。 |
1904年 | 25.1倍 | 4.2% |
ドミニオン・エナジー (D) |
米国の電力、ガス事業持株会社。天然ガスの貯蔵量で知られています。 バージニアとノースカロライナ州で発電、送電、配電事業を展開しています。 米国北東部、中部、中西部で規制天然ガスの輸送・供給パイプラインと貯蔵施設の運営。また、天然ガスの収集と副産物の抽出のほか、液化天然ガスの輸入、貯蔵に従事する。米国15州で事業を行っています。 |
1983年 | 22.2倍 | 3.9% |
コンソリデーテッド・エジソン (ED) |
エネルギー事業を展開する米国の持株会社。 ニューヨーク州ニューヨーク市とウェストチェスター郡で電力、ガス、蒸気を供給しています。 オレンジ・アンド・ロックランド・ユーティリティーズはニューヨーク州南東部、ニュージャージー州北部、ペンシルベニア州東部で規制電力、ガス事業を展開しています。 |
1823年 | 19.7倍 | 3.4% |
エバーソース・エナジー (ES) |
米国のエネルギー供給に従事する公益事業持株会社。 |
1966年 | 19.5倍 | 3.2% |
ネクステラ・エナジー (NEE) |
米国の公益事業持株会社。 主要子会社フロリダ・パワー・アンド・ライトは、フロリダ州で発電、送電、配電、小売事業を手掛けています。 ネクストエラ・エナジー・リソーシズは、卸売電力市場向けに天然ガス、水力、風力、太陽、地熱、バイオマス燃料などの無公害・再生可能燃料を利用した独立系発電施設を所有、開発、建設、運営、管理に従事しています。 |
1925年 | 16.9倍 | 2.7% |
公共事業は基本的に事業が地域単位で分けられているため競争が少ないことが特徴です。また、生活に必要な電力やガスなどを扱っているため、毎月安定した収益を上げることができます。
こういった特性から、不況下にも耐性があるセクターと言えます。しかし、同時に事業成長性は他のセクターに比べて低い傾向があります。
エネルギーセクター
銘柄 | 事業 | 創業 | PER | 利回り |
---|---|---|---|---|
ロイヤルダッチシェル (RDS-B) |
オランダのハーグに本拠地を置くオランダと英国の石油持株会社。 原油・天然ガスの探鉱と生産のほか、ガスの液化と輸送、オイルサンドからのビチューメン抽出に従事しています。 欧州、アジア、オセアニア、アフリカ、北米、南米で事業を展開。また、風力発電、代替エネルギー事業、石油製品と化学品の製造や販売も行っています。 |
1907年 | 31.6倍 | 6.0% |
リオ・ティント (RIO) |
イギリスの鉱業会社。 主にオーストラリア、北米、南米、アジア、欧州、アフリカにおいて鉱物資源を発掘・製錬を行なっています。 主要製品には鉄鉱石、アルミニウム、銅、ダイアモンド、石炭、ウラン、金、そして工業用鉱産物の滑石、ホウ砂、二酸化チタン、食塩などがあります。 |
1873年 | 14.3倍 | 4.6% |
シュブロン (CVX) |
石油、化学、発電事業を世界的に展開する米国の大手エネルギー会社。 石油事業は原油・天然ガスの生産のほか、石油精製品の販売に加え、原油や天然ガスのパイプライン輸送を手掛けています。 化学事業は石油化学製品、工業用樹脂、燃料などの製造。事業は探査・生産(上流工程)と精製・販売・輸送(下流工程)の2部門で構成されています。 |
1879年 | 38.0倍 | 3.6% |
シュルンベルジュ (SLB) |
石油・天然ガス開発にかかわる技術、プロジェクト管理、ITサービスを世界的に展開する米国の会社。 事業は油層定義、掘削、石油生産で構成。ワイヤーライン検層サービス、試油・試ガス、ウエスタンジーコ、データ・コンサルティングサービス、掘削・計測サービス、ピット・先端技術、掘削機器・補修、坑井サービスを提供しています。 |
1926年 | 2.9% |
・BHPビリトン(BHP)
オーストラリアのブロークンヒル・プロプライエタリー・カンパニー (BHP) とイギリスのビリトン (Billiton) の二元上場会社として、2001年に形成された世界最大級のオーストラリアの鉱業会社。
石炭、ボーキサイト、アルミナ、アルミニウム、銅、鉄鉱石、ニッケル、ウラン、炭素鋼、マンガン合金、ダイヤモンド、チタン等の金属や鉱産品を扱っています。オーストラリア、南アフリカ、ブラジル、チリ、カナダ等25カ国で事業を展開。また、オーストラリアのバス海峡や米国メキシコ湾等で石油とガスの探鉱開発も手掛けています。
現在、PER:18.7倍、配当利回り:4.2%となっています。
生活必需品セクター
銘柄 | 事業 | 創業 | PER | 利回り |
---|---|---|---|---|
アルトリアグループ (MO) |
米国のたばこ・ワイン製造持株会社。 フィリップモリスUSAは米国でたばこと無煙たばこを製造していて、主要ブランドは「マルボロ」や「バージニアスリム」などになります。 また機械製葉巻やパイプたばこ、「スコール」などのブランド名で無煙たばこの製造に従事しています。 セント・ミシェル・ワイン・エステイトはワインを製造・販売しています。 |
1985年 | 8.25倍 | 4.2% |
フィリップモリス (PM) |
たばこを製造、販売する米国企業。 「マールボロ」、「メリット」、「パーラメント」、「バージニア・スリム」、「フィリップ・モリス」、「ラーク」、パイプたばこ「ボンド・ストリート」などの国際的ブランドのほか、「ダイアナ」、「アソス」、「f6」、「オプティマ」、「チャンピオン」、「モーベン・ゴールド」、「ベルモント」などの地域ブランドを180カ国で展開しています。 |
1987年 | 24.7倍 | 3.8% |
ブリティッシュアメリカン (BTI) |
イギリスのたばこ製造販売企業。 世界第1位のたばこグループとして、200種類以上の銘柄を約200カ国の市場で展開しています。 41カ国に子会社と44カ所の生産施設を保有しています。 主なブランドは「ヴォーグ」、「ケント」、「クール」、「ラッキー・ストライク」、「ダンヒル」、「ポール・モール」。 近年、米国内でたばこを販売するレイノルズアメリカンを買収しています。 |
1902年 | 20.8倍 | 3.6% |
ユニリーバ (UL) |
イギリスの大手一般消費財メーカー。 主に食品、洗剤、トイレタリー、パーソナルケア製品を世界190カ国以上で販売しています。 「クノール」、「リプトン」、「マグナム」、「ラックス」、「ダヴ」など400超のブランドを保有。 アジア、アフリカ、中東欧、南米の新興市場で栄養食品、衛生用品、パーソナルケア製品などを提供する活動も行っています。 |
1929年 | 23.5倍 | 2.9% |
コカコーラ (KO) |
ノン・アルコール飲料の世界最大メーカー。 ノン・アルコール飲料用濃縮液とシロップの製造と販売に従事しています。 同社ブランドは500種以上の炭酸飲料、ダイエット炭酸飲料、果汁飲料、紅茶、コーヒー、水、スポーツ飲料、エネルギー飲料と多岐にわたります。 |
1892年 | 48.0倍 | 3.3% |
プロクター&ギャンブル (PG) |
米国の一般消費財メーカー大手。 主に「P&G」ブランド名で家庭用品、パーソナルケア用品、工業用製品の製造・販売に従事しています。 大型小売店などを通じ、ヘアケア・スキンケア用品、電気かみそり、歯ブラシ・歯磨き粉、衣料用洗剤・消臭剤、紙おむつなどベビー用品など幅広い製品を世界中で販売しています。 |
1837年 | 16.5倍 | 3.0% |
ペプシコ (PEP) |
米国の大手食品・飲料メーカー。 炭酸・非炭酸飲料、スナック菓子、朝食シリアルなどを世界各地で販売しています。 「ペプシ」、「マウンテン・デュー」、「ゲータレード」などの清涼飲料水のほか、「レイズ」や「ドリトス」などのチップス、「クエーカー」オートミール、「トロピカーナ」ジュース、「ライフ」シリアルなどのブランドを保有しています。 |
1965年 | 22.8倍 | 2.9% |
ウォルマート (WMT) |
大手小売業者。 米国50州とプエルトリコでディスカウントストア、スーパーセンター(食料品併売、平均面積18万2,000平方フィート)、ネイバーフッドマーケット(スーパーマーケット)のほか、会員制の大型ディスカウントショップ「サムズクラブ」を運営しています。 また、26カ国で小売店やレストランを展開しています。 |
1969年 | 19.0倍 | 2.6% |
マクドナルド (MCD) |
米国の大手ファストフード・チェーン企業。 主力のハンバーガーに加え、朝食メニュー、サラダ、コーヒーや清涼飲料、デザートなどを提供しています。 売上は直営店とフランチャイズ加盟店から成り、事業は米国、欧州、アジア太平洋・中東・アフリカの地域別部門で構成されています。 |
1940年 | 26.1倍 | 2.6% |
電気通信セクター
銘柄 | 事業 | 創業 | PER | 利回り |
---|---|---|---|---|
AT&T (T) |
米国の通信業持株会社。 主に携帯電話事業を展開、子会社AT&Tモビリティを通じて米国内の企業や個人に市内・長距離携帯電話、ローミングサービスを提供しています。 また、インターネット接続、専用回線、DSL、IPテレビ「U-verse」、ブロードバンド、IP電話、ウェブホスティングなどのサービスを提供しています。 |
1983年 | 18.0倍 | 5.0% |
・ベライゾン(VZ)
東部の地域ベル電話会社であるベル・アトランティックが、当時、非ベル系通信会社として最大級のGTEを528億ドルで買収したことで誕生した米国の大手通信サービス業者。
子会社ベライゾン・ワイヤレスを通じて全米でワイヤレス音声、データサービスと携帯端末の販売のほか、メール、モバイルブロードバンド、コンテンツ配信サービスを提供しています。また、固定電話、インターネット接続、ブロードバンドビデオ・データ通信、IPネットワーク、長距離電話サービスを提供しています。
現在、PER:12.6倍、配当利回り:4.7%となっています。
その他のセクター
銘柄 | 事業 | 創業 | PER | 利回り |
---|---|---|---|---|
ゼネラル・エレクトリック (GE) |
エネルギーやインフラを提供する米国大手複合企業。 事業は、電気・水関連、石油・ガス、エネルギー管理、航空、ヘルスケア、交通、家電・照明、GEキャピタルから構成されます。 エネルギー資源用製品や技術、航空機用ジェットエンジンや船舶、産業機械用エンジン、医療用画像診断や家電、また融資・住宅ローンなどの金融サービスを提供しています。 |
1892年 | 29.7倍 | 3.9% |
ユナイテッド・パーセル・サービス (UPS) |
米国内外で小包や書類の宅配サービスを展開。 小口貨物輸送、混載トラック輸送、税関手続き、物流関連テクノロジー支援、製品受注・発送管理、製品返品・修理管理などのサプライチェーンサービス、中小企業貸付、貨物保険、代金決済などの金融サービス、荷物梱包や発送サービスも提供しています。 |
1907年 | 28.9倍 | 2.8% |
ユナイテッド・テクノロジーズ (UTX) |
ビル、航空宇宙産業向けにハイテク製品を提供しています。 エレベーター、エスカレーター、家庭・業務用冷暖房空調機器、冷凍・冷蔵車を製造。セキュリティーシステム、火災探知器、消火システムも扱います。 また、民間・軍用機エンジン、ガスタービン、航空機製品、産業用ポンプ、空気圧縮機、軍用・民間ヘリコプターの製造、保守サービスを行っています。 |
1929年 | 18.0倍 | 2.4% |
3M (MMM) |
米国の化学・電気素材メーカー。 産業、生活、ヘルスケア分野で事業を展開しています。 産業・交通部門の主要製品は、ビニール、ポリエステル、フィルム製品など。 ヘルスケア部門の主要製品は、医療用テープ、創縫合製品など。 オフィス・家庭向け製品は「スコッチ」粘着テープ、「ポスト・イット」粘着ふせん、ディスプレイ用資材などを展開しています。 |
1902年 | 24.7倍 | 2.2% |
以上、比較的(同セクター内もしくはS&P500の平均利回り)高配当で、かつ長期事業継続(30年以上)を達成している大型(一部中型を含む)の米国株(ADR含む)全52銘柄を紹介しました。
配当を支払うということは事業で得た利益を株主への還元に割り当てるということです。そのため、高い配当を支払えば、その分だけ事業への投資資金など、他の資産に振り分ける割合を減らすことになります。
しかし、ここで紹介した企業は高い配当を支払っているからといって事業成長がおろそかになっているわけではありません。
・莫大な収益から生み出されるキャッシュの一部を配当金に振り分けている
・事業への投資があまり必要としないビジネスモデル
・配当による株主還元意識が高い
・長期継続的な収益が見込める
上記の理由から高配当を演出しています。